企業情報

山や自然が受け入れてくれる環境　【堀園芸株式会社】

2021年12月26日

私たちの会社は、堀園芸株式会社といいます。現在、代表で私と、妻、父と母、そして社員さん、パートさん合わせて11名で仕事をしています。もともと、私はこの会社のすぐ裏にある家で育ち、高校生までここに住んでいました。
大学進学と同時に家を出て、都心部で機械メーカーに就職し営業の仕事をしていましたが、いずれは家業を継ぐという考えがあり、両親のことも考えて2001年に堀園芸に入社しました。会社は、ぽつんと一軒家に出るくらいの大自然の中にあり、メーカーに勤めていた時に出会った妻は今でも「だまされた」と冗談っぽく話しています（笑）

− 仕事の内容は、どの様な感じですか？

主な事業は高野槙の生産と販売です。桃や桜など各種の花も生産します。また高野槙の一部を使ってアロマオイルや化粧水等も作っています。売上の75％が卸業者さんへの販売。残りの25％がインターネットでの販売です。高野槙は、調整作業に始まり、下部の不要な葉を取ったり束で揃えたりして、人の手で丁寧に作業をしながら集荷します。現場仕事が大半ですが、この様な地方の大自然の中からインターネットを活用して全国に販売しているんです。

− 社長はどんなことを考えているのですか？

私はこの場所で育ちましたし、地域の将来の事、農業の事、そこに住む人たちの事も考えて、この土地で働く魅力を多くの人に伝え、そして事業を成長させ雇用を作って行きたいと考えています。
うちの元社員は、ここで農業や花、高野槙の事業の基本を学び独立しました。和歌山で現在もがんばっていますが、こういった人を今後も作っていきたいと考えています。堀園芸の事だけを考えて雇用するのではなく、この山里を守って行くためにも業界全体を考えて、仕事を創り雇用を生みたいと思っています。ですので、うちから独立してがんばっている人がいる事は、とても嬉しい事なのです。
あそこを見てください。山の中腹に、家があるでしょ。このあたりは、南北朝時代に天皇をかくまった場所でもあり、もしかしたらその時代から天皇を守る意味もあり、あのような急な斜面の中腹に家が建っているのかも知れません。私も、この山なみや自然の中で生まれ育ちました。ここの景色は素晴らしく、大自然がいつも私たちを受け入れてくれます。事業者として、雇用を生み働く人に幸せになってもらい、そして移住する人を増やして地域を守っていく。SDGsの考えにも沿った持続発展的な事業活動をして行きたいと考えています。

移住して、ここで働くということ。

− ここでの仕事のやりがいは何ですか？

世の中の近代化、デジタル化、機械化がますます進んで、効率化重視の考えがどんどん進む中で、ここ堀園芸での仕事は、まさに真逆。でも、それがいいんです。山あいでの現場作業は人にしか出来ませんし、高野槙の調整や各工程の作業も人の手でしか出来ません。デジタル社会の中で、アナログで人にしか出来ないこと。ここに、都会にはない魅力があるのではないでしょうか。僕は9年前からこちらでお世話になり、この近くに移住してきましたが、今後仲間になる人には「農業が好きな人！」に来てほしいなと思います。一生懸命みんなで協力してものが出来た時は、本当にやりがいを感じます。

− 働き方は、どんな感じですか？

農業の朝は、早いでよ！朝6時半に出勤しても遅い方です（笑）太陽が昇ると同時に働き始めます。その代わり仕事の終わりも早いです。例えば5時から午後3時半までとか。みなさん車通勤で、住んでいる場所は、和歌山県橋本市や奈良県大淀町、下市町など、生活インフラや各種店舗なども充実しているエリアです。やはり生活するとなると、そのあたりの方がいいですね。移住して家族も出来て、っていう社員もいます。繁忙期の前には、社員や家族みんなでバーベキューなんかもしてます。